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坦々麺が薬膳かって

坦々麺これは、つぼみ菜入りの坦々麺です。
赤い唐辛子色をしていないのは、私が辛〜いのが苦手なため。
これでも、結構食べると辛いのです。

ところで、坦々麺が薬膳料理なのかと、疑問に思うかもしれません。
生薬を入れた料理ではなくても、食べ物には何らかの人間に働きかける効果があるのです。
古来から、『薬食同源』ということばがあるように。

ちなみに、『医食同源』ということばは、新宿医院院長の新居裕久さんが作ったことばといわれています。
この方が、日本人には馴染みやすいと考えて作られたのだとか。

中医学を勉強し始めると、薬と食品が同じ源のほうがわかりやすいのですが。
薬なのか食品なのかは、厳密に区別できるものではなく、日本でもなぜこれが薬品に分類されているのか、なぜこれが食品として分類されているのか、疑問に思うものも少なくありません。
しかし、基本的には、人間に対して効き目が大きいものが薬品として、効き目が穏やかなものが食品とされています。

したがって、効き目が穏やかな食品で作る薬膳は、長く毎日食しながら、その人の体調を調えていくことができるのです。
逆にいうと、早く働きかける必要があるときは、生薬も加えます。
まあ、生薬入りの薬膳料理を食べても、少量だったり、1回食べただけだと、その効果を感じることは少ないのですが。
コースで何皿も食べると、たいがいの人が温かくなりポカポカしてくるとか、清熱の料理だと、後でだんだん涼しくなってくるとかを経験することができます。

そこで、やっと坦々麺の話。
坦々麺は、胡麻、唐辛子(または辣油)、豚肉、ネギ、菜っ葉、漬物(雪菜、野沢菜、搾菜など)が主材料です。

そこに、醤油、酢、スープが加わります。

胡麻は栄養豊富で不労長寿の健康食品、唐辛子は消化を助け血液の循環を促し、豚肉は気を増し潤いをもたらし、ネギは体を温め発汗作用があります。

もし、とても辛い坦々麺を毎日食べたら、体の中には熱が蓄積されていき、陰虚の人にはますます体の中の水分が不足していくでしょう。
人間の持っている元々の体質も考え、日々の体調に合わせて、それに適した料理を食べることが大事なのです。

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