薬膳のメニューの考え方
たとえば便秘しているときに、どんな料理のものを食べたらよいか?
便秘にもいろいろなタイプがあり、その人のタイプに合ったものをいただかなければ、効きません。
体の中が冷えて入るのに、体の中に熱を持っている人と同じ食べものを食べたら、さらに体は冷えてしまい、かえって具合が悪いことになります。
たとえば、体の中に熱を持っている人には、熱をさまし熱によって失われている体の中の津液(水分)を補い、腸を潤す必要があります。
そこで、我々は、そういう効果を持った食品はどんなものがあるかをピックアップするわけです。
それも、単品で入れたのではあまり効果がなさそうと思ったら、2〜3品(もしくはもっと)使った料理を考えます。
調味料も温性のもの、平性(温でも凉でもない)のもの、寒性のものなどありますが、少量ならメインの食材に影響を与えないと仮定して、ある程度自由にメニューを組み立ててもよいのではないかと思います。
(薬膳師がメニューを作るときは、その辺も加味して考えます。)
ですから、食材をピックアップしたら、それを使ったメニューはいろいろ出てくるわけです。
卵は潤いをもたらし、ほうれん草は血虚(血液の不足)で便に潤いをもたらすものですが、この二つを使った料理は、
和風の卵焼き、キッシュ、オムレツ、中華風炒め、卵とじ、ほうれん草のおひたし卵かけ、卵とほうれん草を入れたパン、単に卵かけご飯にほうれん草のおひたし、ほうれん草の卵とじうどん
など、さまざまなバリエーションが考えられます。
要は、食材の組み合わせをいかにおいしくいただくかなので、薬膳メニューをご覧になった場合は、それを応用してお楽しみいただけるとうれしいです。