不眠(心胆気虚の場合)
よく夢を見たり、目が覚めやすかったり、気が細く心臓が動悸する、物事にあったら驚かされやすい、なんて方の不眠がこのタイプ。
胆は、よく「豪胆」ということばに表現されるように、神経が太く、ちょっとしたことには動じない精神の持ち主は、胆の働きがよく気が不足していません。
こんなときの養生は、気を増し、すぐ驚くその状態を鎮め、精神を落ち着かせるようにします。
中医学的には、益気鎮驚、安神定志、といいます。
代表的な方剤は、ずばりその名前で、安神定志丸といわれています。
食のメニューとしては、
〇鯉の丸揚げ
鯉、サヤインゲン、チンゲン菜、袋茸
これまた、クラッシックなメニューですが、鯉を使った料理を考えたら、これしか思い浮かびませんでした。
鯉は「鎮驚・定志」の作用があり、この作用を持つ食材は、他には真珠粉しか見つかりませんでしたので。
サヤインゲン、フクロタケは益気、チンゲン菜は安神作用があるとされています。
〇真珠入りスープ
真珠の粉、豚肉、カブ
真珠には、「鎮驚・定志」の効果があり、豚肉やカブは気をまします。
豚肉には潤いをもたらす作用もあります。
真珠の粉は、珍珠(ちんじゅ)と呼ばれている生薬ですが、中華街やインターネットなどでも購入できます。
私は、銀座薬膳レストランの星福(シンフー)で、真珠の粉を自分で入れていただくスープを飲んだことがあります。
〇人参茶
高麗人参は気を補うだけではなく、安神効果もあるので、良いと思います。