草根木皮みな薬
 

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生脈飲茶

感想

生脈散の材料 「麦味参顆粒」という、生脈飲を気軽にお茶として飲めるように開発された漢方薬があります。
心臓の具合が悪いときや、スポーツをする人がよく飲んでいるとか。
生脈飲の組成は、人参、麦門冬、五味子の三薬のみ。
すべて家にあるものばかりなので、どんな味がするものなのか、煎じて試してみると、人参と麦門冬は、五味子の赤い色が移ってほのかに染まりました。
人参は高価なので、煎じた後はしっかり、ジャコ入り時雨煮の中に入れて食べました。人参10g、麦門冬15g、五味子6gに、1リットルの水を加えて煎じています。

生脈散を煎じているところ お茶の色が赤いのは五味子のおかげです。味は、五味子の酸味で比較的飲みやすいのですが、人参の一種ポアンとした味が加わり、五味子単味のお茶の方がおいしいといえるかもしれません。
しかし、気のせいかストレスが緩和され、心臓の具合が心持ち良くなったような感覚がありました。

生脈飲は、疲労回復力が強く、心筋の収縮力を高める働きにも優れ、中国ではドリンク剤やお茶にして普段からよく飲まれているそうです。
また、毛沢東が三度目の心筋梗塞を起こして危篤になったとき、生脈飲の静脈注射が打たれたということです。
「内外傷弁惑論」にある処方で、心臓が弱って脈が消え入りそうなとき、脈を呼び戻す力を持つということで生脈飲の名がついているのです。
気陰両虚に効くので、夏バテしたときやスポーツで体の中の津液(水分)が不足したときにも、効果的な漢方薬です。

分析

材料 性味 帰経 効能
人参 甘、微苦/微温 脾、肺 大補元気、補脾益肺、生津止渇、安神益智
麦門冬 甘、微苦/微寒 肺、心、胃、 潤肺養陰、益胃生津、清心除煩
五味子 酸/温 肺、腎、心 斂肺滋腎、生津斂汗、渋精止瀉、寧心安神