霊枢・黄帝素問霊枢経叙
1155年、南宋の史ッが家蔵の『霊枢』を新たに校正し、24巻81篇として、音釈を付して再刊した。現行の『霊枢』はすべてこのテキストに基づいている。
昔黄帝作『内経』十八巻、『霊枢 』九巻、『素問』九巻、廼其数焉。世所奉行、唯『素問』耳。 越人得其一二而述『難経』、皇甫謐次而為『甲乙』。諸家之説、悉自此始。 其間或有得失、未可為後世法。 則謂如『南陽活人書』称咳逆者、噦也。 謹按『霊枢経』曰、新穀気入于胃、与故寒気相争、故曰噦。 挙而並之、則理可断矣。 又如『難経』第六十五篇、是越人標指『霊枢本輸』之大略、世或以為流注。 謹按『霊枢経』曰、所言節者、神気之所遊行出入也、非皮肉筋骨也。 又曰、神気者、正気也。 神気之所遊行出入者、流注也、井榮輸経合者、本輸也。挙而並之、則知相去不啻天壌之異。 但恨『霊枢』不伝久矣、世莫能究。
夫為医者、在読医書耳。読而不能為医者有矣。未有不読而能為医者也。 不読医書、又非世業、殺人尤毒於梃刃。 是故古人有言曰、為人子而不読医書、猶為不孝也。
僕本庸昧、自髫迄壮、潜心斯道、頗渉其理。輒不自揣、参対諸書、再行校正家蔵旧本『霊枢』九巻、共八十一篇、 増修音釈、附子巻末、勒為二十四巻。 庶使好生之人、開巻易明、了無差別。 除已具状経所属申明外、准使府指揮依条申転運司、選官詳定、具書送祕書省国子監。 今ッ専訪請名医、更乞参詳、免誤将来。利益無窮、功実有自。
時宋紹興乙亥仲夏望曰 錦官史ッ題