芒硝(ぼうしょう)
- 分類
- 攻下薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 芒硝、朴硝、玄明粉、風化硝、風化朴硝、皮硝、硫酸ナトリウム
- 基原
- 天然の含水硫酸ナトリウムNa2SO4・10H2Oまたは風化消Na2SO4・2H2O。
なお、古来の芒硝は結晶硫酸マグネシウムMgSO4・7H2Oである。 - 性味
- 鹹、苦/寒
- 帰経
- 胃、大腸、三焦
- 効能
- 瀉熱通便、潤燥軟堅、清熱消腫
1.実熱積滞、大便燥結に用いる。
芒硝は瀉熱通便、潤燥軟堅ができる。
熱結を下す作用を増強するため、常に大黄とともに用いられる。例:大承気湯、調胃承気湯。
2.咽痛、口瘡、目赤および瘡瘍などに用いる。
多くは外用し、熱を清除する。
たとえば咽痛、口瘡を治療する氷硼散は、玄明粉と硼砂、朱砂、氷片などと一緒に用いる。
咽喉の疾病を治療する西瓜霜は、芒硝を西瓜の中に置いて作ったものである。
玄明粉も水に溶解して、滴眼、瘡を洗うことができる。
乳癰(乳腺炎)を治療するには、芒硝で湿布して、腫塊を消散することができる。 - 注意
- 妊娠中の婦人には禁忌。
- 参考
- 含水硫酸ナトリウム の画像