硫黄(いおう)
- 分類
- 外用薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 硫黄、製硫黄、魚子黄
- 基原
- 硫黄鉱から硫化鉱物から洗練した硫黄
- 性味
- 酸/温。有毒。
- 帰経
- 腎、心包、大腸
- 効能
- 殺虫医瘡、止痒、温寒通便、助陽益火
1.殺虫医瘡、止痒
頑固で堅い陰疽(化膿傾向に乏しい慢性炎症)、頑癬、痤瘡などに、軽粉、雄黄、枯礬、竜脳などと粉末にして外用する。例:硫黄散、硫黄膏、妙貼散。
疥癬、湿疹などの瘙痒に、単味であるいは軽粉、鉛丹などの粉末を油で調整して外用する。
2.温寒通便
虚寒の便秘に、半夏と使用する。
3.助陽益火
腎陽虚による腰や膝が冷えて無力、インポテンツ、頻尿などの症候に、鹿茸、補骨脂などと用いる。
腎陽虚、不納気の呼吸困難に、附子、肉桂、黒錫などと用いる。