草根木皮みな薬
 

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瓜蒂(かてい)

分類
催吐薬
出典
神農本草経
処方用名
瓜蒂、甜瓜蒂、苦丁香、瓜丁
基原
ウリ科 Cucurbitaceae のマクワウリ Cucumis melo L. var. makuwa MAK. の瓜蒂
性味
苦/寒。有毒。
帰経
効能
涌吐熱痰宿食、袪湿熱
1.熱痰、宿食に用いる。
癲癇狂躁、痰涎による喘息、煩躁不眠、あるは宿食が胃に停留して生じた胸脘の脹って苦しいなどの証に、瓜蒂の涌吐作用を利用して催吐させる。
たとえば、熱痰による狂躁証、また痰涎涌盛、呼吸困難のものに対し、瓜蒂だけを粉末にして服用させて吐かせると、治療効果が見られる。
「傷寒論」では、瓜蒂と赤小豆を粉末にして、香豉の煎益で沖服すれば、痰涎が胸を塞いでいたり、宿食が胃益に停留している証に催吐の作用をはたす。
2.湿熱黄疸、湿による頭痛に用いる。
瓜蒂には袪湿熱の作用がある。
たとえば「千金翼方」では、瓜蒂散を大豆ぐらいの大きさにして、病人の鼻に吸い込ませ、黄色い水が鼻から流れ出て、黄疸による眼球の黄色が退く。
寒湿による頭痛、鼻づまりの者には瓜蒂散を鼻中に入れ、黄色い水が流れ出ると、治療効果が見られる。
注意
体質虚弱の者、出血および胸中に実邪がない者には禁忌。
服用してから砂糖を少し食させると、薬効が高まる。
もし中毒を起こして激しい嘔吐が止まらない場合は、麝香を0.1〜0.5g服用すると良い。
参考
Cucumis melo の画像