磠砂(ろしゃ)
- 分類
- 外用薬
- 出典
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- 処方用名
- 磠砂、紅磠砂、白磠砂、北庭砂、狄砂
- 基原
- 塩化アンモン石 sal-ammoniac の結晶。
近年は人工的に製造されたものが常用され、塩化アンモニウムNH4Clの純度が極めて高い - 性味
- 鹹、苦、辛/温。有毒。
- 帰経
- 肝、脾、胃、肺
- 効能
- 攻毒蝕瘡、軟堅消腫、消積化瘀、化痰利咽
1.攻毒蝕瘡、軟堅消腫
癰疽腫毒(皮膚化膿症)、瘰癧(頚部リンパ節腫)に、雄黄、硼砂、鉛丹、麝香などと粉末にし外用する。
翼状片に、単味の粉末を水で溶いて点眼する。
鼻粘膜ポリープ(鼻痔、鼻息肉)に、単味の粉末を水で溶いて点鼻する。
外耳道のポリープ(耳痔)に、雄黄、軽粉などと粉末にし外用する。
2.消積化袪
胃癌、食道癌などによる噎膈(嚥下困難)反胃(長時間ののち不消化物を嘔吐すること)に、蒼朮、厚朴などと用いる。例:加味平胃散。
3.化痰利咽
頑痰、老痰で喀出しがたい時に、単味の粉末を天門冬、百部、黄芩などの煎汁で丸とし服用する。
喉痺(急性の咽喉の腫脹、疼痛)に、玄明粉と粉末にして吹きつける。 - 参考
- sal-ammoniac の画像