草根木皮みな薬
 

薬膳や中医学を勉強している方、
知りたい方に送る薬膳や中医学情報

蒼朮(そうじゅつ)

蒼朮
蒼朮
分類
祛風湿薬
出典
神農本草経
処方用名
蒼朮、茅蒼朮、茅朮、製蒼朮、炒蒼朮、生蒼朮、ソウジュツ
基原
キク科 Compositae のホソバオケラ Atractylodes lancea DC. 、シナオケラ A. lancea DC. var. chinensis KITAM. の根茎。
前者に由来するものを茅蒼朮あるいは古立蒼朮と称し、良質品は切断面に白いカビ状物が析出してくる。
性味
辛、苦/温
帰経
脾、胃
効能
燥湿健脾、祛風湿
1.湿阻中焦証に用いる。
蒼朮は芳香燥烈で、燥湿健脾の作用が強い、湿阻中焦、運化失調により起った上腹部が張って苦しい、食欲不振、吐き気、嘔吐、倦怠無力感、舌苔が濁膩などの症候には、主薬となる。
常に厚朴陳皮など行気、燥湿の薬物を配伍する。例:平胃散。
痰飲、水腫など湿邪が盛んである病証にも用いられる。
2.風寒湿による痺証や下肢の腫痛、無力などに用いる。
辛は発散、温は燥湿できるので寒湿偏勝の痺証に適している。
発汗作用があるので、外感表証にも用いられる。
羗活防風細辛などを配合して、風寒湿偏勝による四肢の疼痛が激しいものに使用する。
湿熱下注による下肢の腫痛、無力には、黄柏を配合すべきで、寒温併用する。例:二妙散。
このほか、本品は明目作用がある。
夜盲症、角膜軟化症などに使用する。
単味で服用するか、豚と羊の肝臓と一緒に煮て食べる。
参考
Atractylodes lancea の画像