五加皮(ごかひ)
- 分類
- 袪風湿薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 五加皮、南五加皮、南五加
- 基原
- ウコギ科 Araliaceae のウコギ Acanthopanax gracilistylus W.W.SMITH、マンシュウウコギ A.sessiliflorus SEEM.、エゾウコギ a.senticosus HARMS. などの根皮。これらを「南五加皮」と称する。
北五加皮はガガイモ科 Asclepiadaceae の Periploca sepium BUNGE の根皮である。 - 性味
- 辛、苦/温
- 帰経
- 肝、腎
- 効能
- 祛風湿、強筋骨
風湿による痺痛と四肢の拘縮、肝腎不足による腰膝軟弱などに用いる。
筋肉、骨の発育や運動能力が悪いなどの小児の発育不良にも使用する。
五加皮の作用は主として風湿を除去する。
風湿による痺痛に、単味で酒に浸けて服用することもできるし、他の祛風湿熱薬を配合することもできる。
強筋骨の作用があるので、肝腎不足による腰膝のだるい痛み、下肢無力および小児の発育不良による下肢の運動無力などにも適用している。
他の補肝腎、強筋骨の薬物を配合することができる。
たとえば小児の発育不良を治療する五加皮散は、木瓜、牛膝を配合し、粉末にして服用する。
このほか、利水作用があるので、水腫にも用いられる。
常に茯苓皮、大腹皮、生姜皮などを配合する。例:五皮飲。 - 参考
- Acanthopanax gracilistylus の画像