黄柏(おうばく)
- 分類
- 清熱燥湿薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 黄柏、黄蘖、川黄柏、川柏、塩水炒黄柏、塩黄柏、オウバク
- 基原
- ミカン科 Rutaceae のキハダ Phellodendron amurense RUPR .またはその他同属植物の周皮を除いた樹皮。
南方に産するものほど樹皮が厚く、良品とされる。 - 性味
- 苦/寒
- 帰経
- 腎、膀胱、大腸
- 効能
- 清熱燥湿、瀉火解毒、退虚熱
1.湿熱瀉痢、黄疸、白帯、下肢の腫痛、熱淋などに用いる。
赤痢を治すときには、黄連、白頭翁を配伍する例:白頭翁湯。
黄疸を治すときには、山梔子、甘草を配伍する。例:梔子柏皮湯。
黄色のこしけに用いるときには銀杏、車前子を配伍する。例:易黄湯。
下肢の痺れ、腫脹、疼痛に用いるときは、蒼朮、牛膝を配伍する。例:三炒丸。
熱淋を治すときは、竹葉、木通を配伍する。
2.瘡癰腫毒、失神に用いる。
内服では、黄連、山梔子を配伍する。
外用では黄柏の粉末を豚の胆汁で調和して練って塗布する。
失神を治すときには、荊芥、苦参などを配合し飲む。
滑石、甘草を配伍し、粉末で塗布するあるいは煎じて洗う。
3.陰虚発熱、骨蒸盗汗および遺精などに用いる。
知母を相須として、地黄、亀板を配伍し、退虚熱、制相火の効能がある。例:知柏地黄丸、大補陰丸。 - 参考
- Phellodendron amurense の画像