草根木皮みな薬
 

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滑石(かっせき)

滑石
分類
利水滲湿薬
出典
神農本草経
処方用名
滑石、塊滑石、飛滑石、カッセキ
基原
加水ハロイサイト hydrated halloysite Al2O3・2SiO2・2H2O・4H2Oを正品とする。
今日では鉱物学的な滑石すなわち天然含水珪酸マグネシウム talc 3MgO・4SiO2・H2Oを使用することがあるので注意を要する
性味
甘、淡/寒
帰経
胃、膀胱
効能
利水通淋、清熱暑熱
1.尿量減少、排尿痛、排尿困難などに用いる。
滑石の性は寒で滑、寒は清熱でき、膀胱の熱結を除去し、小便を通利させることができ、湿熱による淋証の常用薬である。
たとえば、熱淋を治療する滑石散は、木通を煎湯して、滑石粉を配合服用する。
淋病を治療する八正散にも配合されている。
2.暑熱による煩躁、口渇、湿温による胸苦、湿熱による下痢などに用いる。
滑石は利湿もできるし、暑熱を清解することもでき、よく暑湿症に用いられる。
甘草を配合すると、六一散となって、上述の病症に使用する。
また他の清暑化湿薬を配伍することもできる。
このほか、湿疹、あせも、瘡瘍などの皮膚病に用いる。
外用として清熱収斂の作用がある。
単味で、あるいは石膏炉甘石、桔礬などを配合する。
参考
hydrated halloysite の画像