萆薢(ひかい)
- 分類
- 利水滲湿薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 萆薢、川萆薢、綿萆薢、粉萆薢、山萆薢
- 基原
- 萆薢には粉萆薢と綿萆薢の2種がある。粉萆薢はヤマノイモ科 Dioscoreaceae のヤマノイモ属植物 Dioscorea hypoglauca PALIB、トコロD. tokoro MAK. などの根茎(担根体)。
綿萆薢は同属植物 D. septemloba THUNB.、D. futschauensis R. KUNTH などの根茎(担根体)。 - 性味
- 苦/平
- 帰経
- 肝、胃、膀胱
- 効能
- 利湿濁、祛風湿
1.膏淋(膏や重湯のような混濁尿、尿量減少、排尿困難、残尿感などの症状)用いる。
萆薢は利湿でき清濁を分別し、湿濁を除去することができ、膏淋の常用薬である。
たとえば萆薢分清飲は、益智仁、石菖蒲、烏薬を配合して膏淋に使用する。
湿勝による白帯多量にも用いられる。
2.風湿による痺痛、腰痛に用いる。
本品は袪風湿、舒筋絡できる。
寒湿による痺痛には、桂枝、附子を、湿熱による痺痛には桑枝、秦艽、薏苡仁などを配伍する。 - 参考
- Dioscorea septemloba の画像
Dioscorea futschauensis の画像