萆薢分清飲(ひかいぶんせいいん)
種類 | 温化水湿剤 |
出典 | 丹渓心法 |
組成 | 萆薢・益智仁・烏薬・石菖蒲各10g |
方解 | 萆薢-利湿化濁 益智仁-温腎陽、縮小便、遺濁尿頻を止める。 烏薬-温腎寒、暖膀胱 石菖蒲-化濁除湿、膀胱の虚寒を除く 使-食塩-鹹性が腎経に入ることにより諸薬を下へ導く |
用法 | 少量の食塩を入れて水煎服 |
効能 | 温暖下元、利湿化濁 |
主治 | 下焦虚寒。 小便白濁、頻数無度、色が白濁して米のとぎ汁状、膏状で粘稠になる。 |
方意 | 本方は下焦虚寒、湿濁下中によ白濁を治す。腎が寒邪に犯され、封蔵無能になる。ゆえに、小便頻数である。 腎陽不足であれば気化不能になり、清濁不分、小便混濁、ひいては膏状を現す。 治療は温腎利湿、分清化濁をする。 方中の萆薢は利湿化濁で、白濁を治す主薬である。 益智仁は温腎陽、縮小便、遺濁尿頻を止める。烏薬は温腎寒、暖膀胱で、小便頻数を治す。石菖蒲は化濁除湿、膀胱の虚寒を除く。 石菖蒲は萆薢と配伍すると、除湿かつ分清化濁をし、益智仁、烏薬と配伍すると、温裏によって、小便頻数を治す。 食塩は使薬で、鹹性が腎経に入る意味によって、諸薬を下へ導くことができる。 諸薬は協力して温暖下元、分清化濁の効を果たす。 |