越鞠丸(芎朮丸)(えつぎくがん)
| 種類 | 行気剤 |
| 出典 | 丹渓心法 |
| 組成 | 蒼朮・香附・川芎・神曲・山梔子各等量 |
| 方解 | 君-香附-行気解鬱、気鬱を治す 川芎-活血袪瘀、血鬱を治す 山梔子-清熱瀉火、火鬱を治す 蒼朮-燥湿運脾、湿鬱を治す 神曲-消食導滞、食鬱を治す丸剤にして毎回6〜9g服用。 |
| 用法 | 煎服 |
| 効能 | 行気解鬱 |
| 主治 | 気鬱による胸膈痞悶、脘腹脹痛、曖腐呑酸、悪心嘔吐、飲食不消等 |
| 方意 | 本方は気鬱ないし血、痰、火、湿、食の諸鬱の軽症を治す常用の方剤である。 気鬱であれば、すなわち昇降不行、運化失常を起こし、胸膈痞悶、脘腹脹痛、曖腐呑酸、悪心嘔吐、飲食不消等が見られる。 気鬱は血、痰、火、湿、食の諸鬱によるものを治せる。 逆に気鬱であれば血、痰、火、湿、食の鬱を起こす可能性もある。 だから、本方は主に行気解鬱をして気機流暢をさせ、痰、火、湿、食の鬱も自ら治り、痛悶嘔悪の症も治る。 方中の香附は行気解鬱で気鬱を治す主用薬である。 川芎は活血袪瘀で、血鬱を治す。 山梔子は清熱瀉火で、火鬱を治す。 蒼朮は燥湿蘊脾で、湿鬱を治す。 神曲は消食導滞で、食鬱を治す。 共に輔助薬である。 気鬱であれば、すなわち湿聚痰生になる。 もし、気機流暢、五鬱得解であれば、痰鬱も治す。 だから、方中には他の薬を用いない。 本方は行気解鬱を主とし、臨床で応用するときには鬱証の軽重に従い、適宜主用薬を変えたり、加えたりする。 |
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