草根木皮みな薬
 

薬膳や中医学を勉強している方、
知りたい方に送る薬膳や中医学情報

厚朴温中湯(こうぼくおんちゅうとう)

種類 行気剤
出典 内外傷辨惑論
組成 厚朴30g、陳皮30g、炙甘草茯苓草豆蔲仁・木香各15g
方解 君-厚朴-行気消脹、燥湿除満
臣-草豆蔲-温中散寒、燥湿除痰
佐、使-陳皮-行気寛中
-木香-行気寛中
-乾姜-温脾暖胃、散寒
-茯苓-袪健脾和中
用法 煎服
効能 温中行気、燥湿除満
主治 寒湿傷脾胃。
脘腹脹満あるいは疼痛、食欲不振、四肢倦怠。
方意 本方は脾胃の寒湿傷による諸症を治す。
寒邪の性質は凝滞であり、湿邪の性質は粘稠であり、二邪が集まると凝粘で気の循行が悪くなる。
これにより、気機阻滞し昇降失常を起こし、脹満痛、食欲不振、四肢倦怠を現す。
治療は温中行気、袪寒燥湿し、除寒湿、行気滞、健脾胃を図って痛脹は治る。
方中の厚朴は行気消長、燥湿除満で君薬である。
草豆蔲は温中散寒、燥湿除痰で臣薬である。
陳皮、木香は行気寛中、乾姜は温脾暖胃、散寒、茯苓、甘草は袪湿健脾、和中で共に佐使薬である。
諸薬は協力して温中行気、燥湿除満の効を果たす。
本方の重点は温中である。
客寒犯胃、脘痛嘔吐にも使える。