天台烏薬散(てんだいうやくさん)
種類 | 行気剤 |
出典 | 医学発明 |
組成 | 烏薬12g、木香6g、小茴香6g、青皮6g、高良姜9g、檳榔12g、川楝子12g、巴豆70粒 |
方解 | 君-烏薬-行気疏肝、散寒止痛 臣-木香-辛温芳香、行気散結、袪寒除湿 -小茴香-辛温芳香、行気散結、袪寒除湿 -青皮-辛温芳香、行気散結、袪寒除湿 -高良姜-辛温芳香、行気散結、袪寒除湿 檳榔-入下焦、行気化滞破堅 佐、使-川楝子-苦寒、行気散結 -巴豆-辛熱 |
用法 | 煎じてから適量の黄酒を入れて服用 |
効能 | 行気疏肝、散寒止痛 |
主治 | 寒凝気滞。 小腸疝気、少腹引き睾丸痛、偏墜腫脹。 |
方意 | 足厥陰肝経は陰器と絡し、上へ少腹に着く。 だから、張子和は「疝を治すのは肝経に帰着する」と語って、張景岳も「疝を治すのは先に気を治す」と言う。 だから、疝の治療は理気疏肝である。 本方は寒凝肝脈、気機阻滞による小腸疝気を治す。 本方は行気散寒を主とする。 方中の烏薬は行気疏肝、散寒止痛で、君薬である。木香、小茴香、青皮、高良姜の辛温芳香薬は行気散結、袪寒除湿で、行気疏肝、散寒止痛の効を増強できる共に臣薬である。 さらに檳榔は下焦に入り、行気化滞かつ破堅で、苦寒の川楝子と辛熱の巴豆は共に炒めるが、川楝子は寒性が減じられると同時にその行気散結の効が増強する。 二薬は共に佐使薬である。 諸薬は協力して寒凝を散し、気滞を疏し、肝絡は調和し疝痛は治る。 |