十灰散(じっかいさん)
種類 | 止血剤 |
出典 | 十薬神書 |
組成 | 大薊・小薊・荷葉・側柏葉・白茅根・茜草根・山梔子・大黄・牡丹皮・棕櫚皮各等量 |
方解 | 大薊-凉血止血 小薊-凉血止血 荷葉-凉血止血 茜草根-凉血止血 側柏葉-凉血止血 白茅根-凉血止血 棕櫚皮-収渋止血 山梔子-清熱瀉火 大黄-導熱下行、凉血袪瘀 牡丹皮-凉血袪瘀 |
用法 | 各薬を炭化させてから、毎回9gを服用、あるいは水煎服 |
効能 | 凉血止血 |
主治 | 血熱妄行、嘔血、吐血、喀血、嗽血 |
方意 | 火熱熾盛で血絡を損傷して血が経から外れ、血熱妄行による出血の諸証を起こす。 本方は気火上沖、迫血上行による嘔血、吐血、喀血、嗽血等の症に適応する。 治療は凉血止血法である。 方中の大薊、小薊、荷葉、茜草根、側柏葉、白茅根は凉血止血で、棕櫚皮は収渋止血である。 本方の証は気盛火旺、血熱妄行によるものである。 だから、凉血止血と同時に山梔子で清熱瀉火を、大黄で導熱下行をし、その上逆の勢いを除去し、気火が下がれば血を止める。 さらに牡丹皮と大黄で凉血袪瘀をし、凉血止血をしながら、瘀血が残らずにする。 本方は各薬を炭化するが、性は残り収渋止血の作用も増強される。 全方は凉血止血を聚とし、兼ねて清降、袪瘀する。 救急止血の備用の方剤である。 しかし、虚寒性の出血には適応しない。 |