小薊飲子(しょうけいいんし)
種類 | 止血剤 |
出典 | 済生方 |
組成 | 生地黄30g、小薊15g、滑石15g、木通9g、炒蒲黄9g、藕節9g、淡竹葉9g、酒当帰6g、山梔子9g、炙甘草6g |
メモ | 小薊、ショーホ・グー、木刀たんシシ滑って帰る生甘草 |
方解 | 君-小薊-凉血止血 臣、佐-藕節-凉血止血、消瘀 -蒲黄-凉血止血、消瘀 -滑石-清熱利水通淋 -木通-心、肺、三焦の火熱を下から出るように清泄 -淡竹葉-心、肺、三焦の火熱を下から出るように清泄 -山梔子-心、肺、三焦の火熱を下から出るように清泄 -生地黄-養陰清熱、凉血止血 -当帰-温、養血和血 使-甘草-和中調薬 |
用法 | 煎服 |
効能 | 凉血止血、利水通淋 |
主治 | 下焦瘀熱による血淋、尿中有血、小便頻数、赤渋熱痛、あるいは尿血、舌紅脈数 |
方意 | 血淋、尿血はほとんど熱が膀胱に溜まり、血絡を損傷することによって、血が尿とともに出るが尿中有血あるいは尿血を現す。 瘀熱が下焦に溜まるので、膀胱の気化失常になり、だから、小便頻数、赤渋熱痛を起こす。 舌紅脈数も下焦熱結の証である。 治療は凉血止血、利尿通淋をする。 本方は導赤散の基礎に他の薬を加えて組成する。 方中の小薊は凉血止血で、君薬である。 藕節、蒲黄は君薬を手伝って凉血止血、消瘀で、血を止めながら、瘀が残らない。 滑石は清熱利水通淋で、木通、淡竹葉、山梔子は心、肺、三焦の火熱を下から出るように清泄する。 熱による出血なので陰も傷つけられる。 だから、生地黄で養陰清熱、凉血止血をする。 当帰は性温で養血和血を果たし、諸薬の寒凉過ぎの弊を防ぐ。 以上は臣佐薬である。 甘草は和中調薬で、使薬である。 諸薬は協力して凉血止血を主とし、兼ねて利水通淋の効をも果たす。 本方は止血の中に化瘀血があり、清利の中に養陰血があり、実熱による血淋、尿血を治す常用方である。 |