石膏(せっこう)
- 分類
- 清熱瀉火薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 石膏、生石膏、煅石膏、熟石膏、セッコウ
- 基原
- 含水硫酸カルシウム鉱石、粗製はほぼCaSO4、2H2Oである。
- 性味
- 辛、甘/大寒
- 帰経
- 肺、胃
- 効能
- 清熱瀉火、除煩止渇
1.温病で邪が気分にあり、壮熱、煩渇、脈洪大などの実熱亢盛証に用いる。
知母を配伍する。例:白虎湯。
もし、邪気が深く入って高熱、斑疹、意識傷害、譫言、皮下出血などの営分証、血分証のときには、犀角、牡丹皮、玄参などの清熱凉血薬を共同で用いる。例:清瘟敗毒散。
2.肺熱による咳嗽、痰稠、発熱、喘息などの証に使用する。
肺熱による咳、発熱を治すときに甘草、竹瀝を配伍する。
肺熱による喘息を治すときに、麻黄、杏仁などを配伍する。例:麻杏石甘湯。
3.胃火上炎の頭痛、歯齦腫痛炎などに用いる。
本品は胃火を瀉す。
常に生地黄、知母、牛膝などを配伍する。例:玉女煎。
4.煅石膏粉を外用すると、失神、水(湯)、火によるやけどに清熱収斂の効能がある。
単独で用いるか、あるいは青黛、黄柏などを配伍する。