金銭草(きんせんそう)
- 分類
- 利水滲湿薬
- 出典
- 本草綱目拾遺
- 処方用名
- 金銭草、過路黄、銅銭草、対坐草、大葉金銭草、大金川草
- 基原
- シソ科Labiataeのカキドウシ Clechoma hederacea L.subsp. Grandis HARA の全草が正品であると考えられるが、他にマメ科 Leguminosae のヌスビトハギ属植物 Desmodiaum styracifolium Merr. やサクラソウ科 Primulaceae のオカトラノオ属植物 Lysimachia christinae HANCE. の全草も同様に利用される。
異物同名品が多い生薬だが、これら3種以外に由来するものは使用すべきでない。 - 性味
- 甘、淡/平
- 帰経
- 肝、胆、腎、膀胱
- 効能
- 利水通淋、除湿退黄、解毒消腫
1.熱淋(急性尿道炎)、砂淋、石淋(尿路結石)などに用いる。
金銭草は利尿、結石排出作用があるので、尿路結石を治療する要薬となる。
単味で大量に煎じて茶の代わりに服用するか、海金沙、鶏内金を配伍する。
2.湿熱による黄疸(急性黄疸型肝炎など)に用いる。
金銭草は清肝胆湿熱、退黄疽できる。
茵蔯、山梔子などを配合して使用する。
本品はまた肝胆結石病にも用いる。
このほか、化膿症、毒蛇の咬み傷などに用いる。
新鮮品をすりつぶした汁を内服し、残渣を患部に塗布する。 - 参考
- カキドウシウシ の画像
Desmodium styracifolium の画像
Lysimachia christinae の画像