猪苓(ちょれい)

- 分類
- 利水滲湿薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 猪苓、粉猪苓、チョレイ
- 基原
- サルノコシカケ科 Polyporaceae のul サイマイタケ Polyporus umbellatus FRIES の菌核
- 性味
- 淡、甘/平
- 帰経
- 腎、膀胱
- 効能
- 利水滲湿
尿量減少、浮腫、水曜便、淋病、白帯多量などに用いる。
猪苓は甘淡滲泄で、利水作用は茯苓より強い。
およそ水湿が停滞した病症には、すべて用いられる。
古方に単味で使用したことがある。
たとえば『小品方』は妊娠子淋(妊娠中の淋病)を、『楊氏産乳方』は全身浮腫を、『子母秘録』は、妊娠期間の下肢浮腫を治療するのに、みな単味で粉末にしてお湯で服用している。
臨床には、よく他の薬物といっしょに使用する。
たとえば尿量減少、水腫には、茯苓、沢瀉などの利湿薬を配合する。例:四苓散。
陰虚には阿膠、滑石などを配伍する。例:猪苓湯。 - 参考
- Polyporus umbellatus の画像