雄黄(ゆうおう)

分類

外用薬

出典

神農本草経

処方用名

雄黄、雌黄、雄精、腰黄、黄石

基原

雄黄は硫化砒素鉱 Realgar (主成分はAsS)。
雌黄は三硫化砒素鉱 Orpiment (主成分はAs2S3)。

性味

苦、辛/温。有毒。

帰経

肝、胃

効能

解毒殺虫、燥湿祛痰
1.解毒殺虫
癰疽疔毒、疥癬、毒蛇咬傷などに、明礬、竜脳、黄柏などと粉末にし油で調整して外用する。
瘧疾に山慈��、常山などと使用する。
回虫など腸ない寄生虫症に、檳榔子、牽牛子、大黄などと用いる。
2.燥湿袪痰
喉痺(急性咽喉炎の腫脹・疼痛)の重傷あるいは癲癇などで痰が多く咽が詰まるときに、鬱金などと使用する。
雄黄には、品種として雄精、腰黄、雄黄、雌黄の区別がある。
鶏冠様の赤色で透明なものが雄精で、品質が最高である。
以下、黄色で軽く、ほぼ透明なものが腰黄、腰黄より色が赤く透明度が劣るものが雄黄、やや暗黒なものが雌黄で品質は最も悪い。
雄黄、硫黄は「以毒攻毒」の解毒殺虫薬であり、疥癬悪瘡によく外用する。
雄黄は解毒療瘡の効能が最も強く癰疽悪瘡を主治するのに対し、硫黄は止痒殺虫に優れ疥癬、皮膚瘙痒によく用いる。
また雄黄を内服すると虫積腹痛・瘧疾・疾病・痰涎壅盛に有効であり、硫黄を内服すると腎陽衰微、下元虚冷の痰喘、陽痿、虚冷便秘に効果がある。

参考

Realgar の画像
硫化砒素鉱 の画像
Orpiment の画像
三硫化砒素鉱 の画像

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