熊胆(ゆうたん)
- 分類
- 清熱明目薬
- 出典
- 新修本草
- 処方用名
- 熊胆、熊の胃
- 基原
- クマ科Ursidaeのツキノワグマ Selenarclos thibetanus G. CUVIER およびヒグマ Ursus arctos L. もしくはその変種の胆汁を乾燥したもの
- 性味
- 苦/寒
- 帰経
- 肝、胆、心
- 効能
- 清熱解毒、止痙、明目
1.肝熱熾盛、熱極生風による驚風、癲癇、痙攣などの証に用いる。本品は清肝経邪熱し、痙攣を止める。
たとえば、子癇を治すときに、本品を単用でぬるい水で沖服する。
小児の痰熱による痙攣を治すときには、清熱化痰の竹瀝を配伍し、沖服する。
2.肝熱による目赤腫痛、羞明、翳障に用いる。
本品は清泄肝熱を以て明目退翳の効能がある。
外用には点眼するか内服する。
3.瘡癰腫痛および痔に用いる。
熊胆は清熱解毒を以て消癰腫することができる。水で調和して患部に塗布する。
あるいは冰片を少し入れ、胆汁で調和して塗布する。
このほか、清熱解毒作用により、熱毒壅結による咽喉腫痛に用いる。