麦芽(ばくが)
- 分類
- 消導薬
- 出典
- 名医別録
- 処方用名
- 麦芽、生麦芽、炒麦芽、焦麦芽
- 基原
- イネ科 Gramineae のオオムギ Hordeum vulgare L. の発芽させた頴果(もみ)
- 性味
- 甘/平
- 帰経
- 脾、胃
- 効能
- 健脾開胃、行気消食、舒肝、回乳
1.食滞、消化不良、食欲不振、腹部膨満感などの証候に使用する。
麦芽はでんぷん性の食物の消化を助け、特に米、麺類、鋳物食べ過ぎによる消化不良に対し、消化を促進する作用があり、山楂子、神曲、鶏内金などを配合して使用する。
脾胃虚弱による運化無力のものには、補脾益気の薬物を使うと同時に、麦芽を配合して補う作用を果たすことができるし、そのしつこさを減らすことができる。
2.退乳、あるいは授乳を中断したために生じた乳汁のうっ滞による乳房脹痛などの証候に使用する。
毎日、生と炒めた麦芽をそれぞれ30〜60g煎じて飲むと、一定の効果がある。
そのほか、麦芽は疏肝の効能もある。
肝鬱気滞、あるいは肝脾不和の証候に、補助薬として使うことができる。 - 参考
- Hordeum vulgare の画像