山楂(さんざ)
- 分類
- 消導薬
- 出典
- 新修本草
- 処方用名
- 山楂子、山楂、山楂肉、生山楂、生楂肉、炒山楂、焦山楂、山楂炭、サンザシ
- 基原
- バラ科 Rosaceae のミサンザ Crataegus pinnatifida BGE. var. major N. E. BR. やサンザシ C. cuneata SIEB. et ZUCC. の成熟果実
- 性味
- 酸、甘/微温
- 帰経
- 脾、胃、肝
- 効能
- 消食化積、活血散瘀
1.食滞による腹部膨満感、腹痛、下痢などの証候に使用する。
山楂子の味は酸、甘で、性は温で熱はない。
脾を助け、胃を健やかにし、消化を促進する作用があり、油っこいものによる食滞を化する要薬である。
食滞には、神曲、麦芽を配合して消食化積の力を強め、腹部膨満感を兼ねてみられるものには、木香、枳殻などを配合して行気消滞する。
飲食不摂生による腹痛、下痢には、焦山芎子を10g粉末にし、お湯で調服し、消食止痢する効能がある。
2.産後の瘀阻による腹痛と悪露過多、および脱腸による下腹部の牽引脹痛などの証候に使用する。
山楂子は血分に入り、活血、散瘀、消腫の作用があり、前者に対して、当帰、川芎、益母草などを配合し、後者に対しては小茴香、橘核などを配伍して使用する。
そのほか、ここ数年来、臨床で山楂子は高血圧、冠状動脈硬化性心臓病および高脂血症の治療によく用いられている。 - コメント
- サンザシはサンザシ茶やサンザシ酒として、中華料理店で普通のメニューとして載っており、格別薬膳というイメージはありません。
酸っぱくて飲みやすいので、女性向きのお茶やお酒といえるのではないでしょうか。
体の中で、食べた物が停滞している状態に効力を発揮し、おまけに血をきれいにしてくれるのですから、いうことはありません。 - 参考
- Crataegus pinnatifida の画像
Crataegus cuneata の画像