龍眼肉(りゅうがんにく)
ドライフルーツとしての龍眼
薬膳店で買った龍眼
漢方薬局で買った龍眼
- 分類
- 養血薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- ムクロジ科 Sapindaceae のリュウガン Euphoria longan STEUD. の仮種皮(果肉)
- 基原
- 龍眼肉、桂円肉、桂円、円肉、桂元肉、元肉、リュウガンニク
- 性味
- 甘/温
- 帰経
- 心、脾
- 効能
- 補心脾、益気血
1.心脾両虚による驚きやすい、動悸、不眠、健忘に用いる。
龍眼肉はしつこくなくて、また気機を障害しないので、よい補益薬である。
常に精神過労により心脾を損傷して引き起こした前述の病症に使用する。
単味でも効果がある。
効力を増強するために黄耆、人参、当帰、酸棗仁などの補気養血安神薬を配合することもできる。例:帰脾湯。
2.気血不足証に用いる。
たとえば玉霊膏は龍眼肉に砂糖を加えて、蒸してお湯で沖服する。
気血不足証を治療する。 - 注意
- 湿邪停滞による腹脹あるいは痰飲、火熱証には禁忌である。
- コメント
- 龍眼肉はロンガンと呼ばれているライチに似た果物を干したもので、桂円肉と書かれている本も多くあります。
現代の本では桂円肉が一般的で、龍眼肉というのは古風ないいまわしのようです。
まだそれほど黒くなっていない茶色っぽいものは、生の果物の味を想像させる風味が多く残っていますが、さらに黒く熟地黄かと見紛うものは、甘味だけが凝縮された味になっています。
半生タイプとよく乾燥させたものの違いでしょうか。
より黒いほうが高価です。
心脾両虚による不眠や健忘に効くというので、おやつに食べている人もいるようです。
私はプルーンやいちじくと一緒にワイン煮にするのが好きです。 - 参考
- Euphoria longan の画像