海浮石(かいふせき)
- 分類
- 清化熱痰薬
- 出典
- 日華子本草
- 処方用名
- 海浮石、浮海石
- 基原
- 花山の岩漿で形成された多孔質の石塊で、一般に軽石と称されるもの。
なお市場にはハマサンゴ科、アナサンゴモドキ科などに属する腔腸動物が分泌した石灰質骨格(サンゴ)も多く出回っている。
前者が正品であろう。 - 性味
- 鹹/寒
- 帰経
- 肺
- 効能
- 清熱化痰、軟堅散結
1.熱痰による咳嗽、粘稠な痰に用いる。
熱痰を治療するときに、海蛤殻を配合する。
肺熱による慢性の咳嗽、痰に血が混じるなどの症状があるときに、瓜荽、青黛、山梔子などを配合して用いる。
2.瘰癧結核に用いる。
海浮石には、清熱化痰および軟堅散結の効能があるので、牡蠣、浙貝母、昆布、海藻を配合して甲状腺腫に用いる。
また、海浮石の粉末を生甘草と一緒に煎服すると、利尿消炎の効果があり、淋証に用いられる。