党参(とうじん)

分類

補気薬

出典

本草従新

処方用名

党参、台党参、台参、野台参、潞党参、防党

基原

キキョウ科 Campanulaceae のヒカゲノツルニンジンCodonopsis pilosula NANNF. トウジン C. tangshen OLIV. などの根

性味

甘/平

帰経

脾、肺

効能

補中益気、生津養血
1.中気不足に用いる。
党参は補中益気の常用薬であり、白朮、茯苓、炙甘草などとよく配合されて、中気不足による食欲不振、泥状便、四肢無力などの症に使用される。
2.肺気虚に用いる。
党参には肺気を補う作用があるので、肺気虚による咳嗽、呼吸困難、声に力がないなどの症状に使用する。
たとえば、黄耆、五味子などを配合した補肺湯である。
3.熱病傷津、息切れ、口渇などに用いる。
麦門冬、五味子などを配合して、益気生津の効能があり、気津両傷の証に効果がある。
4.党参には補気養血の効能があり、熟地黄、当帰などを配合して、血虚による萎黄(顔色が悪くて、営養不良など)、めまい、動悸などの症状に効果がある。例：八珍湯。
解表薬、瀉下薬と一緒に使用して、扶正袪邪の効能がある。

注意

虚寒証には最も適しているが、熱証に対して党参を単独で使用してはいけない。
藜芦との配合は禁忌である。

コメント

朝鮮人参は、補気薬としてあまりにも有名ですが、高価なので代わりに党参もよく使われます。
それでも、煎じてそのまま捨ててしまうのはもったいないので、煎じた後も刻んで別の料理に使ってください、と先生はおっしゃいます。

参考

Codonopsis pilosula の画像
Codonopsis tangshen の画像

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