女貞子(じょていし)
- 分類
- 滋陰薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 女貞子、女貞実、熟女貞
- 基原
- モクセイ科 Oleaceae のトウネズミモチ Ligustrum lucidum AIT. の成熟果実
- 性味
- 甘、苦/涼
- 帰経
- 肝、腎
- 効能
- 補益肝腎、清熱明目
1.肝腎陰虚による頭のふらつき、目のかすみ、腰膝酸軟、病的白髪に用いる。
旱蓮草を配伍し二至丸として使用する。
「簡便方」には、二至丸に桑椹を加えると、効力はもっと著しいとある。
2.陰虚による発熱に用いる。
「陰は虚すれば内熱が生じる」といわれる。
女貞子は肝腎の陰を補うと同時に、虚熱をさますことができる。
多くは地骨皮、牡丹皮、乾地黄などを配伍して使用する。
3.肝腎陰虚による視力減退、目のかすみに用いる。
熟地黄、莵絲子、枸杞子など補肝腎、明目の薬物を配伍することができる。
女貞子の薬性はしつこくなくても凉性に偏るので、下痢を伴う脾胃虚寒証と陽虚証には禁忌。 - コメント
- ネズミモチというこの実、どこかでみたことがあるような気がします。
- 参考
- Ligustrum lucidum の画像