紫石英(しせきえい)
- 分類
- 重鎮安神薬
- 出典
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- 処方用名
- 紫石英、蛍石、氟石
- 基原
- 紫色の蛍石の鉱石(主成分はフッ化カルシウムCaF2)。
なお古来の正品は紫水晶 amethyst (主成分は二酸化ケイ素SiO2)である。 - 性味
- 甘/温
- 帰経
- 心、肝、腎、肺
- 効能
- 鎮心定驚、温腎養肝、温肺下気
1.鎮心定驚
心神不寧の動悸、不眠、驚きやすいなどの症候に、茯苓、遠志、柏子仁、竜骨、牡蠣などと用いる。
驚き、恐れなどによって生じる痙攣(驚癇)に、竜骨、牡蠣などと使用する。例:風引湯。
2.温腎養肝
子宮虚冷の不妊、不正性器出血、帯下などに、熟地黄、当帰、川芎、枸杞子などと用いる。例:紫石英丸。
3.温肺下気
肺寒の呼吸困難、咳嗽、多痰に、鍾乳石などと使用する。