竜骨(りゅうこつ)
- 分類
- 重鎮安神薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 竜骨、花竜骨、生竜骨、煅竜骨、リュウコツ
- 基原
- 古代(主に新生代)の大型哺乳動物の化石。
種々の原動物が知られ、主なものにゾウ類の Stegodon orientalis OWEN、サイ類の Rhinoceros sinensisOWEN、ウマ類の Hipparion sp.、シカ・ウシ類の Gazella gaudryi SCHL. などがある - 性味
- 甘、渋/平
- 帰経
- 心、肝、腎
- 効能
- 平肝潜陽、鎮静安神、収斂固渋
1.陰虚陽亢による煩躁、怒りっぽい、眩暈、めまいなどに用いる。
竜骨には平肝潜陽の効能があるので、牡蠣、白芍、代赭石などを配伍して治療に使用する。例:鎮肝息風湯。
2.神志不安、心悸不眠、驚癇、癲狂などに用いる。
竜骨には鎮静安神の効能があるので、よく朱砂、遠志、酸棗仁などを配伍して用いる。
また牡蠣ともよく配伍して使用する。例:救逆湯。
3.遺精、帯下、虚汗、崩漏などに用いる。
竜骨には収斂固渋の効能があるので、牡蠣、沙苑蒺藜、芡実などを配伍して腎虚の遺精に用い、牡蠣、海螵蛸、山薬などを配伍して帯下病、月経過多などの治療に用い、牡蠣、五味子などを配伍して虚汗に用いる。
煆竜骨を粉末にして、失神、掻痒などにも効果がある。