浮萍(ふひょう)
- 分類
- 辛涼解表薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 浮萍、浮萍草、紫背浮萍
- 基原
- ウキクサ科 Lemmaceae のウキクサ Lemna polyrrhiza L. の全草。
中国南部産で浮萍草とも称される大型のものは、サトイモ科 Araceae のボタンウキクサ Pistia Stratiotes L. である。 - 性味
- 辛/寒
- 帰経
- 肝、膀胱
- 効能
- 発汗解表、透疹、祛風止痒、利水消腫
1.外感風熱、発熱無汗証に用いるか、単独で粉末にし、蜂蜜で丸を作る。
丸薬の名前は萍一粒丹と呼ばれる。
あるいは荊芥、薄荷、連翹を配伍し、疏散風熱の効能を増強する。
2.透疹に用いる。
薄荷、牛蒡子、蝉退を配伍する。
3.蕁麻疹の止痒に用いる。
内服で牛蒡子、薄荷を配伍し、外用で煎じて洗う。
あるいは浸酒して塗る。
4.水腫である表証を伴う者に用いる。
本品は発汗離水し、消散水腫する。
単独あるいは複方で使用する。 - 参考
- Lemna polyrrhiza L.の画像
Pistia Stratiotes L.の画像