菊花(きくか)
- 分類
- 辛涼解表薬
- 出典
- 神農本草経
- 処方用名
- 菊花、甘菊花、杭菊花、滁菊花、黄菊花、白菊花、キクカ
- 基原
- キク科 Compositae のキク Chrysanthemum morifolium HEMSL. Lおよびその品種の頭花。
産地、品種、採取加工などの違いにより名称を異にする多くの商品が出回っている。
しばしば、ホソバアブラギク< C.lavandulaefolium MAK. (野菊花)の頭花が漢菊花として市場に出回るので、注意が必要。 - 性味
- 甘、微苦/微寒
- 帰経
- 肺、肝
- 効能
- 疏風清熱、解毒、明目
1.外感風熱および温病初期の発熱、頭痛証に用いる。
本品は上焦風熱や頭目を清することができる。
桑葉を相須し、薄荷、荊芥を配伍する。例:桑菊飲。
2.肝経風熱あるいは肝火上亢による眼赤腫痛証に用いる。
桑葉、蝉退、夏枯草などを配伍し、肝腎陰虚による眼がかすむ証にも用いて枸杞子、地黄を配伍する。例:杞菊地黄丸。
3.肝風頭痛と肝陽上亢による頭痛、めまい証に用いる。
石決明、白芍、釣藤鈎を配伍する。 - 注意
- 外感風熱に使われる場合、黄菊花を使用する。
清熱明目平肝のときは、白菊花を使用する。 - コメント
- 菊花はお茶にして飲むことが多いのではないかと思いますが、菊の花の一種独特の香りが苦手な人も結構います。
プーアール茶や烏龍茶に混ぜると多少緩和されます。
食用菊の効果はうすいようです。
菊花と同じく、目に良い枸杞子と一緒に配合された杞菊地黄丸が有名です。 - 参考
- Chrysanthemum morifolium HEMSL.の画像
Chrysanthemum lavandulaefolium の画像