石決明(せっけつめい)
- 分類
- 平肝熄風薬
- 出典
- 名医別録
- 処方用名
- 石決明、九孔決明、生石決明、生石決、煅石決、煨石決明、千里光
- 基原
- ミミガイ科 Haliotidae のアワビ類 Haliotis spp. の貝殻 H. diversicolor REEVE 、 H. ovina GMELIN などが利用される
- 性味
- 鹹/微寒
- 帰経
- 肝、肺
- 効能
- 平肝潜陽、退翳明目
1.めまい、眩暈に用いる。
石決明には平肝潜陽の効能があり、生地黄、白芍、牡蠣など養陰平肝薬を配伍して、肝腎陰虚、肝陽上亢による眩暈の治療に用いる。
もし肝陽が盛んでかつ熱象があれば、夏枯草、釣藤鈎、菊花など清熱平肝薬を配伍して治療する。
2.目の充血と腫痛、かすみ目などに用いる。
石決明は清肝明目の主薬で、決明子、菊花などを配伍して、肝火上炎による目の充血と腫痛に使用し、蜜蒙花、谷精草などを配伍して、風熱によるかすみ目の治療に使用する。
肝虚血少、慢性の視力減退に、莵絲子、熟地黄などを配伍する。例:石決明丸。 - 参考
- Haliotis spp. の画像
Haliotis diversicolor の画像
Haliotis ovina の画像