金桜子(きんおうし)
- 分類
- 収渋薬
- 出典
- 蜀本草
- 処方用名
- 金桜子
- 基原
- バラ科 Rosaceae のナニワイバラ Rosa laevigata MICHX .の成熟果実
- 性味
- 酸、渋/平
- 帰経
- 腎、膀胱、大腸
- 効能
- 固精、縮尿、渋陽止瀉
1.遺精、滑精、遺尿、頻尿、白色帯下に用いる。
金桜子は酸渋収斂で、固渋の専門薬である。
体質虚弱による病証に適している。
たとえば「明医指掌」の金桜子膏は、単味で膏剤にして、遺精、滑精、頻尿などに使用するものである。
水陸二仙丹は、芡実を配伍し、丸剤にして、遺精、頻尿、混濁尿、白色帯下などの病証に用いる。
他は、収渋の作用を利用して、脱肛、子宮下墜、不正性器出血などにも用いられる。 - 注意
- 寒熱証、実邪があるときには用いてはならない。
- 参考
- Rosa laevigata の画像