劉寄奴(りゅうきど)
- 分類
- 活血化瘀薬
- 出典
- 新修本草
- 処方用名
- 劉寄奴、北劉寄奴、陰行草、鈴茵蔯、南劉寄奴、奇蒿、化食丹
- 基原
- ゴマノハグサ科 Scrophulariaceae のヒキヨモギ Siphonostegia chinensis BENTH. 、あるいはキク科 Compositae のヨモギ属植物 Artemisia anomala S. MOORE の全草。
市場では前者を北劉寄奴(陰行草・鈴茵蔯)、後者を南劉寄奴(奇蒿)として区別する - 性味
- 北劉寄奴(陰行草):辛、苦/涼
南劉寄奴:苦/温 - 帰経
- 心、脾
- 効能
- 破血通経、散瘀止痛
血滞によ無月経、産後悪阻による腹痛、骨折損傷および創傷出血などの証候に用いる。
劉寄奴の性味は苦泄、温通で行散の作用があり、破血通経、散瘀止痛をすることができる。
無月経および産後悪阻には、当帰、紅花を配合し、骨折損傷による瘀血腫痛には、骨砕補、延胡索などを併用し、創傷出血には、粉末にして外用する。
このほか、劉寄奴は消食化積の効能があり、食積不化、上腹部の脹痛にも用いられ、単独に煎じて飲むこともできるし、消食導滞薬を併用することもできる。 - 注意
- 妊婦には使用しない。
- 参考
- Siphonostegia chinensis の画像
Artemisia anomala の画像