穿山甲(せんざんこう)
- 分類
- 活血化瘀薬
- 出典
- 名医別録
- 処方用名
- 穿山甲、山甲、炙山甲、炮甲片、山甲片、炮甲珠、山甲珠、炙甲片
- 基原
- センザンコウ科 Munidae のミミセン ザンコウ Manis pentadactyla L. の甲羅片
- 性味
- 鹹/微寒
- 帰経
- 肝、胃
- 効能
- 活血通経、催乳、消腫排膿
1.血滞による無月経、癥瘕痺塊および風湿による痺痛などの証候に用いる。
無月経には当帰、川芎、紅花など活血通経薬を配合し、癥瘕には、三棱、莪朮など破瘀消癥の作用がある薬を併用し、風湿による痺痛、ひきつけあるいは硬直などの証候には、当帰、川芎、羗活などを配合し、通絡、鎮風、止痛をするわけである。
2.排乳困難に用いる。
よく王不留行を配合し、通乳の作用を強める。
産後の気血両虚による乳汁分泌不足には、益気補血作用の黄耆、当帰を配合して使用する。
3.膿瘍の初期の腫れ、あるいは膿が出てまだ潰瘍になっていないとき、また瘰癧などの証候に用いる。
穿山甲は消腫排膿の効能があり、腫れを除くには、p角刺、金銀花、天花粉、赤芍などを配合し、排膿には、p角刺、当帰、黄耆などを配合し、瘰癧痰核には、夏枯草、牡蠣、貝母、玄参などを配合する。 - 注意
- 妊婦には使用しない。
- 参考
- Manis pentadactyla の画像