硝石(しょうせき)
- 分類
- 散寒薬
- 処方用名
- 硝石、消石、赤硝、火硝、焰硝
- 基原
- 硝酸カリウムKNO3である。なお古来の消(硝)石は結晶硫酸マグネシウムMgSO4、7H2O(古来の芒硝)
- 性味
- 辛、苦、鹹/大温
- 帰経
- 胃、大腸、三焦
- 効能
- 散寒、利水通淋、破堅積、散毒消腫
1.散寒 伏暑傷冷による嘔吐・腹痛・下痢・四肢の冷えなどの症候に雄黄・竜脳・朱砂などと用いる。例:紅霊丹。
胃寒の疼痛に、雄黄などと使用する。
熱邪内陥の高熱・便秘・意識障害・痙攣などにも、犀角・羚羊角・石膏・玄参などの補助として使用し、「火鬱はこれを発す」の効果をあげる。
2.利水通淋・破堅積 石淋(尿路系結石)の排尿障害に、滑石・車前子・木通・鶏内金などと使用する。例:化石散。
全身の浮腫にも、蒼朮・白朮・茯苓などと用いる。
3.散毒消腫 癰疽瘡腫(皮膚化膿症)に、硫黄・硼砂・阿魏などと外用する。
内外翳障(結膜炎・角膜混濁など)、竜脳などと粉末にし点眼する。
風熱による咽喉の腫瘍・疼痛にも、白僵蚕・竜脳・硼砂などと粉末にし吹きつける。