草根木皮みな薬
 

薬膳や中医学を勉強している方、
知りたい方に送る薬膳や中医学情報

伐木丸(ばつぼくがん)(朮礬丸)

種類 駆虫剤
出典 絳雪園古方選注
組成 蒼朮600g、酒120g、緑礬300g
方解 君-蒼朮-苦温燥湿
臣-酒曲-消積食
佐-緑礬-化湿瀉肝、駆虫
用法 重さ薬8gの丸剤にして食後に毎回1丸を米汁とともに服用
効能 消積、燥湿、瀉肝、駆虫
主治 黄腫病(鉤虫病によく見られる。)。
顔面萎黄、浮腫、心悸、気促、肢倦無力。
方意 本方の証は積食不化、脾不運湿、湿邪内蘊による顔面浮腫である。
脾に湿が詰まり、色が表に出て黄色く見える。
子病は母に影響すれば、心悸を起こす。
母病は子に影響すれば気促を起こす。とにかく脾の病によるものである。
本証は普通、鉤虫によるもので「食労疳黄」と称される。
方中の蒼朮は苦温燥湿で君薬である。
酒曲は消積食で臣薬である。
緑礬は佐薬で化湿瀉肝、駆虫をする。
李時珍はよく本方と平胃散を用い、前述の症状を治し、良い効果を得たそうである。
本方は除湿駆虫であるが、投与後に他の症状が治り、虫積がまだ除かれなかった場合には、布袋丸で扶正駆虫をする。