茯苓丸(ぶくりょうがん)
種類 | 燥湿化痰剤 |
出典 | 百一選方 |
組成 | 半夏60g、茯苓30g、炒枳殻15g、芒硝7.5g |
方解 | 君-半夏-燥湿化痰 臣-茯苓-健脾滲湿 佐-枳殻-理気寛中、痰を気に連れていくようにする 芒硝-軟堅潤下、結癖停痰を消失させやすい |
用法 | 丸剤にして毎回6g服用 |
効能 | 燥湿行気、軟堅消痰 |
主治 | 痰停中脘。 上肢痛、あるいは四肢浮腫、舌苔白膩、脈弦滑等 |
方意 | 本方は痰停中脘 、四肢詰まりによる上肢痛、四肢浮腫を治す。 四肢は脾からの気により養われるが脾失運化、聚湿生痰になる。 痰飲は四肢に流されると、四肢が痛くなり、ひいては浮腫を起こす。 このとき、風湿として治療してはいけないが誤って風薬を使うと気を傷つけ病状が重くなる。 方中の半夏は燥湿化痰で、君薬である。 茯苓は健脾滲湿で臣薬である。 これは痰を除くと同時に痰の源をも除くわけである。 枳殻は理気寛中、痰を気に連れて行くようにする佐薬である。 芒硝は軟堅潤下で、結癖停痰を勝湿させやすいためである。 諸薬は協力して燥湿滌痰の力が比較的強いが痰停中脘を治す。 また、咳嗽痰多、胸脘満悶をも治す。 |