草根木皮みな薬
 

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大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)

種類 内癰剤
出典 金匱要略
組成 大黄18g、牡丹皮9g、桃仁12g、冬瓜子30g、芒硝9g
方解 大黄-腸中の湿熱瘀結の毒を瀉す
芒硝-軟堅散結
桃仁-凉血散血、破血袪瘀
牡丹皮-凉血散血、破血袪瘀
冬瓜子-腸中の湿熱を清し、排膿消癰
用法 煎服
効能 瀉熱破瘀、散結消腫
主治 腸癰初期、少腹腫痞。
押したら痛くなる、小便自利、あるいはときどき発熱、自汗悪寒、舌苔薄膩黄
方意 本方は主に腸道の湿熱鬱蒸、気血凝聚による腸癰証を治す。
少腹腫痞は湿熱と気血互結によるものである。
時には発熱、自汗悪寒は腸癰がすでに形成のためである。
六腑は通を主とするので瀉熱破瘀で消癰腫を図る。
方中の大黄は腸中の湿熱瘀結の毒を瀉す。
芒硝は軟堅散結で、大黄を手伝って速瀉を果たす。
桃仁、牡丹皮は凉血散結、破血袪瘀をする。
冬瓜子は腸中の湿熱を清し、排膿消癰をする。
全方は苦寒瀉下、清熱除湿、活血化瘀で組成し、湿熱、瘀結、気血凝滞を除き、癰腫は治る。
現代ではよく湿熱瘀滞の急性虫垂炎、婦人科の急性炎症に用いる。