甘麦大棗湯(かんばくたいそうとう)
種類 | 滋養安神剤 |
出典 | 金匱要略 |
組成 | 甘草9g、小麦9〜15g、大棗5〜7g |
用法 | 水で煎じて服用 |
効能 | 養心安神、和中緩急、補脾気 |
主治 | 臓躁。精神恍惚、常に悲しくて鳴きたい、睡眠不安、ひどい場合は言行失常、欠伸を頻繁にする、舌紅苔少。 |
方意 | 臓躁は、だいたい心虚、肝鬱によるものであり、神志失常の各種の症状が見られる。 たとえば、精神恍惚、睡眠不安等であるのは、みな心失所養、神不守舎によるものである。 方中は甘草の甘緩和中、養心緩急を主とする。 小麦は微寒で養心寧心をする。大棗は補益脾気、緩肝で、心虚をも治す。 三味の甘薬は配伍して甘緩滋補、柔肝緩急、寧心安神の効を果たす。 本方は現代ではヒステリー発作と神経衰弱を治す。 その弁証の根拠は心虚と肝鬱である。 |