紫金錠(玉枢丹)(しきんじょう)
種類 | 温開剤 |
出典 | 片玉心書 |
組成 | 山慈90g、紅大戟45g、千金子霜30g、五倍子90g、麝香9g、雄黄30g、朱砂30g |
方解 | 麝香-芳香開竅、行気止痛 山慈-清熱消腫 雄黄-闢穢解毒 千金子霜-逐痰消腫 紅大戟-逐痰消腫 朱砂-重鎮安神 五倍子-渋腸止瀉 |
用法 | 錠剤にして1日2回、毎回0.6g〜1.5g服用。 外用は酢で溶かし患部に塗る。 |
効能 | 化痰開竅、闢穢解毒、消腫止痛 |
主治 | 穢悪痰濁による脘腹脹悶疼痛、嘔吐泄瀉、小児痰厥。 外用は疔瘡癤腫。 |
方意 | 本方の治療の範囲は比較的広い。 その病気は穢悪痰濁邪による気機閉塞、昇降失常の脘腹脹悶疼痛、吐瀉である。 治療は開竅化痰と闢穢解毒を併用する。 方中の麝香は芳香開竅、行気止痛である。 山慈魔ヘ清熱消腫である。 雄黄は闢穢解毒である。 千金子霜、紅大戟は逐痰消腫である。 朱砂は重鎮安神である。 五倍子は渋腸止瀉である。 本方は内服すると開竅化痰、闢穢解毒を果たし、兼ねて緩下降逆の作用を持ち、嘔悪、吐瀉の証を治す。 外用は疔瘙癤腫を治し、消腫散結の効を持つ。 |
注意 | 千金子霜、紅大戟等は毒があり、小児には量を減らして投与するほうがよい。 また麝香は走鼠の性を持ち、妊婦には慎重に投与する。 |