痛瀉要方(つうしゃようほう)
(白朮芍薬散)
種類 | 調和肝脾剤 |
出典 | 景岳全書・劉草窓方 |
組成 | 炒白朮90g、白芍60g、陳皮45g、防風60g |
方解 | 白朮-燥湿健脾 芍薬-養血瀉肝 陳皮-理気醒脾 防風-散肝疏脾 |
用法 | 水煎服。丸剤・散剤にしてもよい |
効能 | 補脾瀉肝 |
主治 | 腸鳴腹痛、大便泄瀉、瀉後やはり腹痛、苔薄白、脈両側の関部が不調、弦緩。 |
病機 | 脾虚に乗じて肝気が横逆する病態 |
方意 | 腹痛泄瀉証の原因は複雑で、治法もいろいろである。 本方は土虚木乗、脾が寒に抑制され、昇降失調によるものを治療する。 方中の白朮は燥湿健脾である。 芍薬は養血瀉肝である。 陳皮は理気醒脾である。防風は散肝疏脾である。四薬は協同して脾土を補し、肝木を瀉する。 気機を調整して痛瀉を止める。もし、長く下痢するものは脾気益虚、清陽陥下である。 だから、升麻を加え、清陽を挙げて下痢を止める。 本方の原名は白朮芍薬散であり、張景岳は「痛瀉を治す要方」と称する。 だから、いまは痛瀉要方という。 |
注意 | 張景岳は「痛瀉を治す要方」と称している。臨床では、必ず腹痛泄瀉、瀉後痛の者に用いる。 |