麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)(麻黄細辛附子湯)
種類 | 扶正解表剤 |
出典 | 傷寒論 |
組成 | 麻黄5g、細辛3g、附子3g(先煎) |
方解 | 麻黄-解表散寒 附子-助陽散寒 細辛-助解表、温経散寒 |
用法 | 水煎し分三で温服する |
効能 | 助陽解表 |
主治 | 少陰病初期、逆発熱、脈沈 |
病機 | 陽虚の体質の者が風寒を感受し、邪が虚に乗じて太陽と少陰(心腎)を侵犯した状態であり、表寒と裏寒を呈している。 双感・両感と称される。 悪寒、発熱、無汗、頭痛は風寒表証であり、陽気が衰弱で邪正相争がはなはだしくないために発熱が軽度であり、衛気の宣発が微弱であるから悪寒が強い。 寒邪により心腎の陽気が阻滞されて、身体がだるい、眠い、横になりたい、四肢の冷えなどを呈する。 表証がありながら脈が沈であるのは、陽虚で正気が表に向かう勢いが乏しいからであり、脈力も弱い。 舌質淡、舌苔白は陽虚を示す。 |
方意 | 本方は助陽解表の基本方であり、助陽の扶助のもとに太陽、少陰の邪を外出し、扶正達邪する。 少陰病初期、逆出熱、脈沈を治療する。 麻黄、附子、細辛で、助陽発汗を図り、表裏の邪は速やかに除かれる。 |