参蘇飲(じんそいん)
種類 | 扶正解表剤 |
出典 | 和剤局方 |
組成 | 人参・紫蘇葉・葛根・前胡・半夏・茯苓各25g、陳皮・甘草・桔梗・枳穀・木香各15g |
メモ | 人相は前の部下珍奇きもくか(人蘇半前茯葛陳桔枳木甘) |
方解 | 紫蘇-散風寒 葛根-散風寒 生姜-散風寒 前胡-降気平喘 桔梗-宣肺袪痰 半夏-降気止咳 陳皮-理気化痰 人参-補気健脾 茯苓-補気健脾 炙甘草-補気健脾 大棗-補気健脾 枳殻-理気醒脾 木香-理気醒脾 |
用法 | 粗末にし1回12gを生姜・大棗と水煎服用する。 約1/3〜1/5量を生姜・大棗と水煎し分三で服用してもよい |
効能 | 益気解表、袪痰止咳 |
主治 | 外感風寒、内に痰飲があり、悪寒発熱、頭痛、鼻詰まり、咳痰多い、胸膈満悶、苔白脈浮 |
病機 | 脾肺気虚で痰飲を持つものが風寒の邪を感受した状態。 風寒表証による悪寒、頭痛、発熱がみられ、邪により肺気が閉鬱するので鼻閉、咳嗽が生じる。 脾肺気虚で水湿が生じ痰が停積しているために多痰、舌苔白を呈し、痰湿と外邪が気機を阻滞するので、胸苦しい、腹満を伴う。表証では脈が浮になるはずであるが、陽気が不足しているために弱脈(沈細で無力)を呈する。 |
方意 | 扶正達邪し内外同治する。 参蘇飲には蘇葉、葛根、半夏、陳皮、木香があるが羗活、独活、川芎、柴胡はないし、薄荷も加えない。 しかし、生姜、大棗を併用して、温だが燥ではない。 主に扶正解表、散風寒、和営衛、除痰飲、止咳満である。 作用は比較的温和であり、年寄、子供、体質弱の人の外感風寒、内有痰湿の証に適応する。 |