凉膈散(りょうかくさん)
種類 | 清熱解毒剤 |
出典 | 和剤局方 |
組成 | 大黄・芒硝・炙甘草各20g、山梔子・薄荷・黄芩各10g、連翹40g |
方解 | 連翹-清熱解毒 黄芩-清心胸鬱熱 山梔子-瀉三焦の火 薄荷-外疏内清 竹葉-外疏内清 芒硝-除胸膈邪熱 大黄-除胸膈邪熱 蜂蜜-薬性緩和 甘草-薬性緩和 清熱と瀉下の併用であり瀉下するのは「下をもって清となす」すなわち清熱を強めるのが目的 |
用法 | 粉末にし1回6〜12gを竹葉3g、蜂蜜少量と水煎し温服する。 1/2〜1/5量を煎剤にしてもよい |
効能 | 瀉火通便、清上泄下 |
主治 | 上中二焦の邪鬱生熱、胸膈熱詰まり。 症は身熱口渇、面赤唇焦、胸膈煩熱、口舌生瘡、あるいは咽痛吐衄、便秘尿赤、あるいは大便不暢、舌紅苔黄、脈滑数。 |
病機 | 上焦心肺と中焦胃の熱毒熾盛で、津液の消耗がみられる状態 |
方意 | 本方は上中二焦の邪鬱生熱の証を治療する。 熱が胸膈に詰まって津液が消耗され、身熱、口渇、胸膈煩熱を現す。 燥熱が下から清泄されないと火に変わって上に昇る。 だから、面赤唇焦、口舌生瘡、咽痛、吐衄等の証がみられる。 本方の連翹は大量に使われ、主に清熱解毒をする。 黄芩は心胸鬱熱を清する。 山梔子は三焦の火を瀉し、火が下に行くように導く。 薄荷、竹葉は外疏内清を果たす。 芒硝、大黄は胸膈邪熱を除去し、下に行くように導く。 蜂蜜、甘草は芒硝、大黄の瀉下の猛烈性を緩和し、芒硝、大黄の推導も手伝う。 配伍の意義をまとめると、清上と瀉下を併用するが、瀉下は胸膈鬱熱を清泄するため、いわば「以瀉代清」の意味である。 |