茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)
種類 | 清熱袪湿剤 |
出典 | 傷寒論 |
組成 | 茵蔯蒿30g、山梔子15g、大黄9g |
メモ | インチン、シシ大王 本方は全身黄色、黄色鮮やかな陽黄を治す。 清熱と利湿の力はほぼ同じで、湿熱皆盛の黄疸病を治す |
方解 | 君-茵蔯蒿-性利湿熱、退黄 臣-山梔子-通利三焦 佐-大黄-瀉熱逐瘀、通利大便 |
用法 | 煎服 |
効能 | 清熱、利湿、退黄 |
主治 | 湿熱黄疸。 全身面目黄疸、黄色が鮮明、腹微満、口中渇、小便不利、舌苔黄膩、脈沈数。 |
方意 | 本方は湿熱黄疸を治す第一要方である。 湿熱黄疸は湿邪と瘀熱蘊結によるものである。 湿邪と瘀熱は鬱蒸して、肌膚に溢れ全身黄色を現す。 湿鬱不行であれば、小便不利、腹微満を起こす。 口渇、苔黄膩、脈渇数はみな湿熱内鬱の証である。 治療は清熱利湿、退黄をする。 方中の茵蔯蒿は君薬で、清利湿熱、退黄が得意である。 山梔子は臣薬で、通利三焦で、湿熱を下へ導き、湿熱を小便から出す。 大黄は佐薬で、瀉熱逐瘀、通利大便をする。 三薬は協力して湿熱瘀滞を下から出す。 そうすると黄疸は治る。 黄疸は陰、陽の違いがある。 本方は全身黄色、黄色鮮やかな陽黄を治す。 近年来、急性黄疸型の伝染性肝炎、胆嚢炎、胆石炎、スピロヘータ病等による湿熱内蘊の黄疸を治す。 本方は、清熱と利湿の力はほぼ同じで、湿熱皆盛の黄疸を治す。 |